宝石

宝石の「加熱」「非加熱」はどちらがレアなのか。

宝石の加熱処理ってなんでしょうか?

宝石の加熱処理というのは採れた状態で色があまりよくなかった場合に、加熱をすることで本来の色を引き出す処理になります。

どんな宝石でも色がよくなるんですか?

いえ、加熱処理によって改善できる石の種類は限られていますし、その種類の中でも加熱して綺麗になるものとならないものがあります。

ルビーやサファイアは加熱処理されていることが多いって聞いたことがあります。

そうですね。
コランダムの一部は加熱処理をすることで色が鮮やかになります。
コランダムというのはルビーとサファイアの鉱物名ですね。
実際にコランダムは市場に流通するほとんどが加熱処理されているようですよ。

ほとんど加熱処理がされているんですね。
そうすると非加熱というのはとっても貴重ですね!

そう、非加熱のコランダムで美しいルースはとっても貴重です。
でも非加熱だから全部レアという訳ではないですよ。

え、でも市場にでるのはほとんど加熱してあるから、非加熱ってだけでもあまり見かけないんじゃないですか?

確かに流通量は非加熱のほうが少ないとは思いますが「非加熱で色があまりよくない」よりも「加熱して色が良い」ほうが評価されるんです。
それにコランダムすべてが加熱して綺麗になるわけではないから、加熱して綺麗な宝石というのは「選ばれしピース」なんです。

そうか、非加熱というだけでレアになるなら全部加熱処理しないほうがいいですよね。

そうなんです。「非加熱で綺麗」だから貴重なのであって「非加熱」が貴重ではないよってことなんです。

非加熱は貴重だと思っていたので意外でした!

もちろん非加熱は自然な色合いですから、地球が生み出した宝石そのままの色を楽しめるロマンがあります。
個性的なピースもありますし、楽しむにはとっても素敵です。
でも非加熱だから高額になるという訳ではないので注意が必要ですね。

確かに非加熱と聞くとレアな気がするのでお値段も高いイメージです!

もちろん非加熱で綺麗なピースはとっても希少なのでお値段も高くなります。
でも宝石ってやはり色を楽しむものですから、加熱非加熱も拘りのポイントとして頭に入れつつ、
まずは自分が好きな色なのかどうかが大事ですね!

  • この記事を書いた人

yutasuzuki

鈴木 雄太 愛知県のジュエリー宝石鑑定士。 御依頼いただいたオーダージュエリーです。 最近 #鈴木屋 と呼ばれています。 Twitterもしてます。 【全国に43名 1級ジュエリーコーディネーター】【米国宝石学修了士 GIA .G.G】【1級ジュエリーリモデルカウンセラー】【日本真珠振興会認定シニアアドバイザー】

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